サロンを移ろうとする際、求人情報に掲載されている募集要項を基に転職先を吟味します。
給与体系が気になるところですが、それ以外の項目にも注意しておかなければ「こんなはずではなかった」といった事態に陥るおそれがあるでしょう。
この記事では美容室の募集要項を見る際に注意しておくべき4つのポイントと、転職に失敗しないコツを紹介します。
美容室の募集要項を見る際の4つのポイント
転職を考え、美容室の募集要項を見る際には下記の4つのポイントに注意しましょう。
・給与体系
・休日の日数や取得方法
・保険関係
・昇給やランクアップの条件
それぞれについての解説は、以下のとおりです。
給与体系
一番気になる項目である給与体系。
美容師の給与体系には固定給や固定給+歩合、完全歩合制などがあり、歩合率のパーセンテージが複雑に絡み合います。
固定給と固定給+歩合は一定額以上の給与が保障されますが、最低保証給のない完全歩合制になると報酬は売上に反映され安定しません。
採用から数ヶ月は最低保証給が設定されていたり、タイミングを見計らい固定給から完全歩合制に変更できたりする制度があると安心して働けます。
高い歩合率に惑わされず、最低保証給や安心して働ける制度の有無を確認しましょう。
昇給やランクアップの条件
収入やサロン内の立場にも関わるので、昇給やランクアップの条件を確認しましょう。
「社内研修により」や「社内基準に照らし合わせて」など曖昧な表現で募集要項に記載されているケースが多いため、面接時に確認します。
募集要項にスタイリストの最短デビュー記録や、ディレクター・トップスタイリストに就任するまでに要した年数が掲載されている場合は、面接時にそのプロセスについて質問しましょう。
休日の日数や取得方法
休日の日数や取得方法も重要です。
労働環境の改善の為、週休二日制を導入したり、土日祝日の休みを取得できたりするサロンも増加傾向にありますが、実際には取得回数や人数に制限があるケースも珍しくないので実態を調べましょう。
ネット予約を導入しているサロンであれば、オンライン予約システムにスタイリストごとの予約状況が公開されており、休日の日数や曜日を確認できます。
募集要項に掲載されているほど休日を取得していないスタッフが多いようだと、実態とは差異がある可能性が高いです。
保険関係
独立やフリーランスでの活動の予定がないなら、厚生年金や社会保険などの待遇面が充実しているサロンが転職先として選択肢に入ります。
支出が増える分、定年後の安心や安定した生活が得られるでしょう。
募集要項に掲載されている情報だけに頼らない
募集要項を見る際のポイントを紹介しましたが、募集要項に載っていない情報も収集することで転職の成功確率を高められます。
募集要項に載っていない情報として、下記の3つが挙げられます。
・掲載期間
・ホームページやSNSの情報
・サロンの雰囲気や人間関係
それぞれ情報を重要視する理由や、収集する方法については以下のとおりです。
求人の掲載期間が長い場合は要注意
求人の掲載期間が長い理由には2つあり、1つは定期的に店舗数を増やしているため常に人材を募集する必要があるからです。
もう1つの理由は離職者が多いか求人の反応が薄く、人材不足が常態化しているからであり、後者の理由によって求人の掲載期間が長い場合には注意しましょう。
離職者が多いのも、求人の反応が薄いのも、労働環境や人間関係が悪い職場である可能性が高く、転職先の候補として推奨されません。
求人サイトによっては掲載期間や更新日が表示されているので確認しましょう。
ホームページやSNSからも情報収集
サロン内の雰囲気や人間関係は募集要項からは判断できません。
情報をホームページやSNSを活用して発信するサロンも多く、募集要項には表れない情報を得られます。
特にスタッフ個人が運営しているSNSからは人間関係やサロンへの感情が読み取れるため、情報収集のツールとして有用です。
就職前にサロンワークに参加
サロン内の雰囲気や人間関係、技術力などを調べる方法として確実性が高いのが、サロンワークに参加することです。
募集要項やホームページ、SNSなどの外からでは得られない情報がサロンワークに参加することによって収集できます。
就職する前にサロンワークに参加することは容易ではありませんでしたが、単発の派遣のような働き方であるスポットバイトの普及により取り組みやすくなっています。
身をもってサロンの実態を把握できるため、就職後に募集要項や面接時に聞いた話と違うといったギャップに陥る可能性を抑えられるでしょう。
募集要項以外からも情報を収集することで転職の成功率が上がる
募集要項を見る際には下記の4つのポイントに注意しましょう。
・給与体系
・休日の日数や取得方法
・保険関係
・昇給やランクアップの条件
ただし、募集要項には表れない重要な情報も多く、求人の掲載期間やサロンのホームページ、SNSなども確認することが大切です。
サロンの実態を調べる上でサロンワークへの参加は確実性が高く、取り組む際には美容師とサロンのマッチングに特化した「びすけっとリンク」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
ライター:ティム(美容師歴20年、現在はフリーランス)
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