「有能な美容師にもっと良い環境で実力を発揮してほしい」
「共にサロンを盛り上げてほしい」
このような理由で美容師をヘッドハンティングするケースがありますが、相手のサロンもあるため注意を怠ると重大なトラブルに発展するおそれがあります。
本記事ではサロンオーナーや経営陣に向け、美容師をヘッドハンティングする際に気をつけるべき3つのポイントを解説します。
美容師をヘッドハンティングして得られる4つのメリット
ヘッドハンティングによって美容室が得られるメリットは、下記の4つです。
・売上アップ
・サロン全体のスキルアップ
・サロンの活性化
・コスト削減
それぞれのメリットについて、以下に解説します。
売上アップ
スキルや知識を持つスタイリストをヘッドハンティングすることで、リターン率や来店サイクルが向上しサロンの売上アップを図れます。
また、スタイリスト個人が掴んでいる固定客の来店も期待できるでしょう。
サロン全体のスキルアップ
ヘッドハンティングしたスタイリストが修得したスキルや技術を共有、または見て学ぶことによりサロン全体のスキルアップを図れます。
サロン全体のレベルアップにつながり、売上の向上が見込めます。
サロンの活性化
サロンに新しい技術や知識が加わり、スタッフ同士が技術や売上で競い合うことにより活性化につながるでしょう。
スタッフの増員や離職がないサロンでは運営は安定しますが、マンネリ化や馴れ合いが生じやすくなります。
外部から有能な新しい人材が加わることによりマンネリ化を防ぎ、切磋琢磨する環境を作れます。
コスト削減
4つ目のメリットが、コスト削減です。
アシスタントから育て、売上を上げるスタイリストに成長するまでには時間と費用がかかります。
時間と費用をかけて育てたスタッフがやっとサロンの戦力になる頃に辞めていくといった経験を持つサロンオーナーも少なくないでしょう。
有能なスタイリストをヘッドハンティングすれば、育成にかかる時間と費用を抑えられるのでコストカットを図れます。
トラブルを回避するヘッドハンティングの3つのポイント
上記のような4つのメリットがヘッドハンティングによって得られますが、強引なヘッドハンティングはトラブルの原因になります。
特にトラブルに発展するおそれがあるのが、下記の3つのような強引な引き抜きです。
・一つのサロンから複数人をヘッドハンティング
・サロンを移る期間を迫る
・ヘッドハンティングするスタイリストに顧客も引き抜くように示唆
それぞれについての詳細を、以下に解説します。
一つのサロンから複数人をヘッドハンティング
労働者には働く環境を選ぶ権利があるので、スタイリストがより整った環境でサロンワークに取り組みたいという選択を止められません。
しかし複数人を引き抜き、サロンの運営に支障をきたせば経営者同士のトラブルに発展するおそれがあります。
トラブルや噂が経営にとって痛手になるケースもあるため、同業他社の経営に支障をきたすようなヘッドハンティングは避けましょう。
サロンを移る期間を迫る
ヘッドハンティングに成功しても、サロンを移る期間を急かす行為は推奨されません。
なぜなら、引き継ぎ業務や顧客へのあいさつなどにはある程度の時間が必要であり、これらに充てる時間が不十分だとヘッドハンティングしたスタイリスト自身が勤めたサロンとトラブルに陥ったり、顧客が離れたりするおそれがあるからです。
有能な人材に早くサロンで活躍してもらいたいとしても、配慮は忘れないようにしましょう。
ヘッドハンティングするスタイリストに顧客も引き抜くように示唆
スタイリストに顧客を引き連れてサロンを移ってもらえると、サロンとしては新規客も増え、売上が伸びます。
サロン経営において魅力的ですが、顧客の情報は経済産業省が定める「不正競争防止法」の「営業秘密の保護」に抵触するおそれがあります。
また、顧客の情報を持ち出せば「個人情報保護法」にも抵触するおそれがあるでしょう。
顧客の引き抜きや情報の持ち出しが示唆によるものだと立証されれば、ヘッドハンティングされたスタイリストとヘッドハンティングしたサロンオーナー、双方が罪に問われかねません。
顧客が自発的に利用するサロンを変えることは問題ないので、法律に抵触する強引な手段は避け、焦らず待ちましょう。
参照元:経済産業省 「不正競争防止法」
トラブルを回避できれば、ヘッドハンティングはサロン経営の成長につながる
スタイリストをヘッドハンティングするとサロンにとって、下記の4つのメリットがあります。
・売上アップ
・サロン全体のスキルアップ
・サロンの活性化
・コスト削減
ただし、場合によってはトラブルに発展するおそれもあるため、下記の3つのポイントにも気をつけましょう。
・一つのサロンから複数人をヘッドハンティング
・サロンを移る期間を迫る
・ヘッドハンティングするスタイリストに顧客も引き抜くように示唆
また、ヘッドハンティングするスタイリストとサロンの適性や、既存のスタッフとの相性もサロン運営を左右する重要なポイントです。
双方の懸念を払拭するためには、実際にサロンワークに参加してもらう方法が有用です。
単発の派遣のような働き方である「スポットワーク」などを利用すれば、サロンを移る前に適性や相性を確認できます。
ヘッドハンティングへの取り組みを検討しているサロンオーナーは、解説したトラブルを回避する3つのポイントとともに、無料でスポットワークを導入できるサービス「びすけっとリンク」を活用してみてはいかがでしょうか。
ライター：ティム（美容師歴20年、現在はフリーランス）
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