美容室経営において利益と同じか、またはそれ以上に大切なスタッフ。
しかし、いわゆる「ブラック業界」と呼ばれる美容業界では、多くの美容室が人手不足に陥っています。
求人活動に取り組んでも成果が上がらなかったり、スタッフの離職率が高かったりする場合は、たとえ現状では経営に問題なかったとしても今後、危機的状況に陥るおそれがあるでしょう。
本記事では人手不足に悩む美容室オーナーに向け、美容師から選ばれる美容室の特徴について解説します。
美容業界の人手不足が解消される見通しは立っていない
美容業界の人手不足は解消される見通しが立っていない理由として、下記の3つが挙げられます。
・美容専門学校の入学者数の停滞
・高い離職率
・選択肢の多様化
それぞれの理由についての解説は、以下のとおりです。
美容専門学校の入学者数は伸び悩み
文部科学省が公開する「学校基本調査」によると、2022(令和4)年度の美容専門学校の入学者数は2万0,076人でした。
2021(令和3)年度の2万0,003人に続き2万人台を突破しましたが、サロンの施設数は26万軒以上まで増えているため、仮に入学者全員が卒業しサロンに就職したとしても需要と供給のバランスは崩れたままとなっています。
しかも、ホットペッパービューティーの「美容就業実態調査2023」によると、資格を取ったものの1度もサロンに就職していない美容専門学校卒業者の割合が約20％となっているので、実情はより厳しい状況に陥っていることが考えられるでしょう。
参照元 文部科学省 「学校基本調査」
厚生労働省 「令和3年度衛生行政報告例の概況」
ホットペッパービューティー 「美容就業実態調査2023」
高い離職率
就職して1年以内に離職する割合が約30％、3年以内では約50％にのぼるほど、美容師は離職率の高い職業です。
新たに就職する人数が十分ではない上、定着する美容師が少ないことが人手不足に拍車をかけています。
参照元:一般社団法人日本美容サロン協議会「美容師制度の在り方」
一人サロンなどの選択肢の多様化
一人サロンの開業や面貸しを利用したフリーランスとしての活動など、独立の選択肢が増えました。
そのため、独立のハードルが下がり、雇用契約から個人事業主に移行しやすくなっています。
就職先として選ばれ、スタッフが辞めない美容室の5つの特徴
美容学校の卒業者や転職者に就職先として選ばれ、スタッフが定着する美容室の5つの特徴を以下に紹介します。
待遇面・労働環境が整っている
就職先として選ばれるサロンは、給与や社会保険、労働環境などが整っています。
技術力やサロンの設備、コンセプトなども就職先として選ぶ際の基準になりますが、待遇・労働環境が整っていないサロンは選ばれる可能性が低いでしょう。
そもそも、待遇・労働環境の整備が進まないことが人手不足の原因の一つとして挙げられており、最低でも地域のサロンの平均までは水準を上げなければ人材確保は難しくなります。
スタイリストに昇格するまでの期間が短く、明確化されている
上記にもあるように、就職から3年未満で約50％の美容師が離職しています。
つまり、アシスタント期に美容師を辞めてしまう割合が高いということです。
その原因の一つとして挙げられるのが、教育カリキュラムの整備不足です。
スタイリストに昇格できるまでの目安となる期間が明確にされていなかったり、長過ぎたりするとモチベーションが維持できず離職を選択することが考えられます。
アシスタント期のスタッフが辞めないサロンは、将来の見通しが立ち、モチベーションを維持しやすいように効率良く技術を修得できる教育カリキュラムが用意されています。
人間関係が良好
定着率の高いサロンは、人間関係が良好です。
厳しい上下関係やパワハラ、モラハラなどは、離職率を高める要因です。
徒弟制度のような古く厳しい人間関係は受け入れられにくい時代になっているため、対人マナーは保ちつつも開けた関係を築けるようにしましょう。
将来性がある
アシスタント期以降でも、将来が見通せなければ離職率は高まるでしょう。
逆に、将来的に期待できる役職やバックアップが明確なほど、サロンの定着率が高まります。
店舗拡大の予定がなく、上の役職も埋まっているサロンでは、出世欲があるスタッフは役職に就く将来をイメージできません。
また、出産に関する補助や制度の整っていないサロンでは、女性美容師が働き続けることは難しいでしょう。
店舗拡大が難しければ独立をサポートする制度を導入したり、出産や育児と両立できる環境を整えたりするなど、スタッフの将来を確保することにより定着率が高くなります。
雇用形態の選択肢の多様化
働き方に多様性があるほどスタッフの希望に沿えるので、サロンの定着率が高くなります。
育児と両立しやすい時短勤務制度やスポットワークの導入、業務委託契約など、スタッフのライフステージが変わっても対応できるようにしましょう。
スタッフの視点に立つと定着率を上げる方法が見えてくる
スタッフの離職率を抑え、定着率を上げるために、下記の5つのポイントを押さえましょう。
・待遇面
・労働環境の整備
・効率的な教育カリキュラム
・良好な人間関係
・将来性
・雇用形態の多様性
アシスタント期や勤めていた頃を思い返せば、自身もサロンに求めていた環境のはずです。
スタッフの視点に立ち、自身が働きたいと思えるサロンづくりに取り組むことが、定着率の向上につながります。
サロンと美容師のスキマ時間を埋める「美容師スポットワーク・バイト」
- 求人かけても中々集まらない
- 教えて育ててもすぐに辞めてしまう
- 採用コストが高すぎる
- 人件費が高騰していて苦しい
採用に悩んでいる上に、不規則な人をフルタイムで雇用するのに戸惑うサロン様もいらっしゃると思います。
そんなサロン様には美容師スポットワーク・バイトが有効です。
- 予約のある時間帯だけ
- いつも忙しい午前中だけ
- 日曜日3時間だけ
などサロンの都合に合わせて募集ができます。
また募集できるスキルもスタイリストから、シャンプーしかできないJrアシスタントまで幅広く募集が可能です。
サロンの要望に合わせて募集することで、ハイスペックな方を無駄に高額で雇う必要がなく余計な出費を抑えることにも繋がります。
初見の方は最初掃除やサポートをお願いし、継続してお願いしているうちに技術や人となりも見えて安心して任せられるようにもなります。
スポットワークにはどんな人が来るの？
ケースによりますが、登録者の多くは美容師免許を取得している元美容師の方が多いのが特徴です。
現役アシスタントが副業でされてる方
結婚出産で一時的にサロンを離れた方
腰痛や手荒れで一時的に美容師を離職してる方
転職先の美容室を探しながら副業でされてる方
等様々な方がいらっしゃいます。
スポット美容師なら登録・利用が無料のならびすけっとリンク
びすけっとリンクは美容師スポットバイトのマッチングに特化しており、しかも登録も利用も無料です。
ちなみに良い人に巡り会え双方の合意がございましたら、そのまま就職されても結構です。
びすけっとリンクは特に関与いたしません。
びすけっとリンクがサロンと美容師さんの良い出会いの場になればと考えております。
従業員満足度の向上を図り休眠美容師を取り込む
美容室の運営には顧客満足度が重要です。
ただ慢性的な人手不足では、従業員の満足度を上げることはできません。
スタッフのサロン定着度を上げ、休眠美容師を確保するためには報酬や待遇を含めた労働環境の整備がカギになるでしょう。
そのための人件費を抑えながら繁忙期のサロンワークを円滑に進めるために、美容室と美容師のマッチングサイト「びすけっとリンク」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ライター：ティム（美容師歴20年、現在はフリーランス）
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