サービス業は労働環境や賃金事情の改善が進まないことが問題点として挙げられており、美容業界も例外ではありません。
美容師の平均年収は、全業種の平均年収と比べて低く、将来の不安の種となっています。
この記事では、美容師の収入を上げつつ、スキルアップにも有用な副業3選を紹介します。
美容師に平均年収は低い
厚生労働省が実施する「賃金構造基本統計調査」によると、美容師と理容師の平均年収は366万0,900円(賞与を含む)です。
国税庁の「民間給与実態統計調査」では、全体の平均給与額が男性545万円、女性302万円となっており、全職業の平均から比べると美容師と理容師の年収が低いことが分かります。
ハサミやウィック、講習費など、サロンワークやスキルアップにかかる費用は自己負担であることや、歩合制は給与が不安定であることも加わり、美容師を取り巻く賃金事情は芳しくありません。
また、産休や育休、体調不良による長期療養が必要な場合などへの休業補償が、制度として整備されていないサロンも多く、将来への不安を募らせる要因となっています。
参照:厚生労働省 「令和3年賃金構造基本統計調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html
国税庁 「令和3年分 民間給与実態統計調査」 https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2021.htm
一般の企業でも副業を認めるケースが増えている
収入を上げる方法の一つとして挙げられるのが、副業です。
サロンの業務以外にも仕事に取り組み、本業以外の収入源を作ることで収入のアップと安定化を図ります。
一般の企業でも副業を認めるケースが増えており、美容業界への波及が予想されるでしょう。
美容師向きの副業3選
美容師として培ったスキルが活かせたり、将来的に役立つスキルが身についたりする副業を3つ紹介します。
スポットワーク
「スポットワーク」は、指定された日時の仕事を単発で請け負う新しい働き方です。
「スポットバイト」と呼ばれることもあり、アルバイトやアウトソーシングを中心に普及していましたが、美容業界でも取り入れるサロンが増えつつあります。
サロンが日時と担当する業務(カットやカラー、パーマなど)を指定し、専門のサイトに掲載。
美容師はサイトに登録して条件を満たすサロンと話を進め、まとまれば指定された日時のサロンワークに参加します。
他店舗にヘルプに行くようなものだと考えれば、イメージしやすいでしょう。
サロンの定休日が多様化しており、公休日も利用すればスポットワークに取り組むことも難しくありません。
メリットとしては、スキルや知識の向上が図られ、人脈も広がることが挙げられます。
勤めるサロンとスポットワーク先のサロンでは、使う薬剤や用いる技術が違うでしょう。
使ったことのない薬剤や違ったアプローチの技術などに触れる機会になるので、スキルや知識の幅が広がります。
また、美容師同士のネットワークが広がることで、情報交換ができたり、新しいビジネスにつながったりする可能性もあります。
webライター
ネット上に掲載される文章を作成する「webライター」。
クラウドソーシングサービスから案件を請け負い、指示通りに作成した文章を納品します。
検収の後、問題がなければ報酬が発生します。
文章力はもちろん、取り組むうちにマーケティングについての知識も身につくので、SNSを利用した営業活動や、独立した時の宣伝活動で役立つでしょう。
ただし、文章力が向上し、執筆スピードが上がるまでは、高い報酬は期待できないことがデメリットです。
ECサイトの開設
サイト上で商品を販売するECサイトを立ち上げることで、事業主として活動できます。
商品の管理や発送を外部委託できるサービスを利用すれば、在庫を抱えるリスクを抑えつつECサイトの運営だけに注力できます。
さまざまな分野の商品を取り扱えますが、美容師であればシャンプーやトリートメント、化粧品などを取り扱うECサイトを開設すると説得力のある説明を添えられるでしょう。
商品の管理や発送を外部委託する場合は、利益が分散するため収入が減少します。
在庫の管理や発送を自身で行う方が利益を追求できますが、在庫を抱えるリスクや発送の手間が増えます。
デメリットは、売り上げが約束されていないことです。
上記のスポットワークやwebライターは、依頼を完遂すれば必ず報酬が発生します。
ECサイトの運営は、アクセスが集まる仕組みを構築できれば大きな収益を上げられますが、アクセスが集まらない場合は収益がゼロです。
収入+αが期待できる副業に取り組む
副業に取り組むことで収入が上がることはもちろん、勤めるサロンでの業務以外にも働くなら「+α」で得られるものが重要になるでしょう。
webライターであれば、報酬以外にも文章力やマーケティングについての知識が身につきます。
ECサイトは不確定要素が多いですが、アクセスを集めるための施策を講じる実績を積めます。
美容師としてのスキルや知識の幅を広げるなら、スポットワークが有用でしょう。
「びすけっとリンク」のような、美容師のスポットワークに特化したサービスを利用すれば、副業として取り組むのも容易です。
収入アップを目指す際には、紹介した副業を検討してみてはいかがでしょうか。
ライター:ティム(美容師歴20年、現在はフリーランス)
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