職場を移る意味での転職が多い職業として知られる美容師。
労働環境や待遇面の改善を求めて転職したものの、期待したようには物事が進まないケースも少なくありません。
その原因の多くは、事前準備の甘さによるものです。
本記事では、美容師が転職に失敗する原因や、失敗を防ぐための事前準備について解説します。
美容師が転職に失敗する3つの原因
美容師が転職に失敗する原因は、以下の3つです
- 転職先の情報不足
- 転職の目的が不明瞭
- 退職理由がネガティブ
それぞれの原因について解説します。
転職先の情報が少ない
転職に失敗する理由として、移り先のサロンの情報が不足していることが挙げられます。
一般的な企業ではあまり見られませんが、美容業界では口約束だけの引き抜きが珍しくありません。
知り合ったオーナーや独立する先輩スタイリストなどに誘われる形でサロンを移ります。
この時、労働環境や待遇面についての取り決めがなされないままサロンを移ると、さまざまな問題が発生します。
たとえば歩合率は高いが就業時間が長すぎるケースや、歩合率や給料自体が事前の話より低い場合などがあるでしょう。
転職の目的が明確ではない
勤めるサロンでマンネリ化が進み、「何となく」現状を打破しようとして転職して失敗するケースです。
仕事に対するモチベーションを環境に委ねると、サロンを移ったとしても再度マンネリ化に陥る可能性が高いでしょう。
辞める理由がネガティブ
「給料が低いから辞める」や「休みが少ないから辞める」といったネガティブな退職理由では、転職先でも何らかの理由を作って辞める可能性があります。
収入を上げるためにスキルアップに努めたものの、サロンが応えてくれない場合であれば転職するべきでしょう。
しかし、スキルアップを疎かにしておきながら収入が増えない責任をサロンに転嫁すると移り先でも同じことを繰り返す可能性が高くなります。
サロンに定着できず転職を繰り返すようになり、スキルやキャリアの向上につながりません。
美容師が転職に失敗しないための5つの事前準備
美容師が転職に失敗しないための5つの事前準備について、以下に解説します。
辞める前にサロンの良い部分を確認
勤めるサロンに退職の意思を伝える前に、もう一度良い部分を確認しましょう。
出戻りが受け入れられる可能性は低く、サロンを辞めたことを後悔した場合に取り返しがつきません。
将来を見据えたうえで、サロンにとどまることにプラスの要素がないかを確認しましょう。
辞める理由にネガティブな要素が含まれている場合も、退職の再検討が推奨されます。
口約束ではなく具体的な契約を結ぶ
知り合ったオーナーや独立する先輩スタイリストなどに引き抜かれる場合には、契約内容の確認を口頭で終わらせず、正式な書類として残すべきです。
契約書の作成の申し出に反対する場合は、引き抜くために待遇面を誇張していたり、経営がずさんだったりする可能性があります。
日本人はお金や契約の話を敬遠しがちですが、トラブルを回避するために雇用条件は正式な書類として残しておきましょう。
営業後に訪ねてサロンの雰囲気を確認
サロンの人間関係や雰囲気を確認するために、営業後に訪ねてみましょう。
練習風景からサロン全体の技術修得に対する姿勢や先輩後輩の上下関係が推測できます。
また、道具の取り扱い方や掃除の行き届き具合で、サロンワークへの取り組み方も伝わってくるため、営業後のサロンからは多くの情報が得られます。
転職が決まる前に、「練習に参加したい」や「練習風景を見せてもらいたい」などの理由を伝えてサロンの雰囲気を確認しましょう。
広く情報を収集
オンラインからもサロンの情報が得られます。
サロンが開設しているホームページからも情報を得られますが、より有用な情報が得られるのはスタッフのSNSです。
本人を特定できるSNSに、あからさまなサロン批判を投稿することは考えにくいですが、用いる言葉からサロンに対する感情が読み取れます。
サロンに対する愛社精神やスタッフ間の人間関係の良さが伝わってくるようであれば、環境の整った職場である可能性が高くなります。
サロンワークに参加
完璧な事前準備として挙げられるのが、サロンワークへの参加です。
実際にサロンワークに参加すれば、期待や聞いていた話と違ったという事態には陥りません。
しかし、サロンに勤めたまま、転職先のサロンワークに参加するのは容易ではありません。
そこで有用になるのがスポットバイトです。
美容業界にも普及しつつある単発の派遣のような働き方で、他店舗へのヘルプと考えるとイメージしやすいでしょう。
美容師とサロンのマッチングに特化した「びすけっとリンク」が、サービスを提供する代表的なサイトとして挙げられます。
サロンワークに参加することで技術力や人間関係を把握できるうえ、収入も得られるメリットがあります。
事前準備を徹底して転職を成功させる
- 勤めるサロンの良い点を確認
- 正式な契約書の作成
- 営業後の雰囲気を確認
- SNSでサロンの情報収集
- サロンワークに参加
上記の5つの事前準備を徹底して、美容師の転職の成功率向上を図りましょう。
また、サロンワークへの参加が事前準備として最も有用です。
転職先の候補がスポットバイトを導入している場合は、取り組んでみることをおすすめします。
ライター:ティム(美容師歴20年、現在はフリーランス)
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