独立の開業資金を貯めるためや経済的な理由など、何かしらの目的があって副業に取り組む美容師は少なくありません。
しかし、サロンに話を通していない場合は、注意が必要です。
無断で副業に取り組んでいることがバレると、トラブルに発展する可能性があります。
この記事では、美容師が副業に取り組んでサロンにバレる可能性や、バレにくくする方法について解説します。
そもそも美容師が副業に取り組んではいけないのか?
就業規則が定められており、副業禁止が記載されているなら取り組んではいけません。
就業規則を破れば、解雇などの罰則があります。
しかし、個人経営のサロンでは、就業規則が定められていないケースも多いです。
副業に取り組んではいけない明確な理由はありませんが、それでもバレた場合にはトラブルに発展するおそれはがあります。
副業がサロンにバレるデメリット
副業がバレるデメリットは以下の4つです。
- サロンへの不満を疑われる
- 失敗の原因を副業のせいにされる
- 転職を疑われる
- チャンスを奪われる
それぞれについて解説します。
サロンへの不満を疑われる
副業がバレると、「サロンの給与が少ない」という不満を疑われるデメリットがあります。
独立資金の調達や物入りなど、サロンへの不満以外で副業に取り組んでいたとしても、オーナーや経営層との人間関係悪化の原因になる可能性があるでしょう。
失敗の原因を副業のせいにされる
サロンワーク中のミスや遅刻などの原因を、副業のせいにされる可能性があります。
気を付けても体調不良になったり、失敗したりすることはあるでしょう。
しかし、副業がバレると事実は違ったとしても「副業に気が向いているから」や「副業で疲れているから」といった疑いをかけられるケースもあります。
転職を疑われる
勤めているサロンを辞めて、別の仕事や店舗に移る準備と疑われるデメリットがあります。
チャンスを奪われる
上記のデメリットが影響してスタイリストへの昇格が遅れたり、新規を担当する機会が減ったりするなど、チャンスを奪われるケースが考えられるでしょう。
「サロンに不満がある」や「転職の準備をしている」、「やる気がない」などの疑いが生まれることで、本来得られるはずだったチャンスを逃す可能性があります。
副業がバレない方法はないが「バレにくい」方法はある
副業がサロンに100%バレない方法はありません。
なぜなら、どのような仕事を副業に選んでも、バレる可能性は排除できないからです。
たとえば、どこかで働けば仕事中にスタッフや顧客に出くわす可能性があります。
副業から年間20万円以上の収入があると確定申告が必要になり、対策を講じなければサロンに通知されるのでバレるでしょう。
年末調整をそのままにすると、副業分の住民税がサロンに通知されるからです。
そこで、自分で納税すれば、確実にバレないわけではありませんが、バレにくくなります。
確定申告をして第二表の「自分で納税」、または「普通徴収」を選択することで、副業分の住民税は自宅に請求されるためバレにくくなります。
副業が給与所得だと、地域によっては普通徴収に対応していない場合もありますが、圧着式の書面がサロンに送られるので内容を見られることはありません。
また、確定申告をせず後々収入が税務署にバレると、追徴課税などの罰則があるので注意しましょう。
バレるのを想定して副業に取り組むのも1つの選択肢
対策を講じてもバレる可能性は残るため事前に話を通しておくか、バレることを前提に副業に取り組むのも1つの選択肢です。
周りから話が伝わるより、副業の理由を直接伝える方が印象が良くなります。
また、転職活動も兼ねて副業に取り組むなら、期間を逆算しましょう。
転職活動は6カ月程度が一般的なので、年末調整にかからないように上半期から取り組み始めれば税金でバレる心配はありません。
美容師が転職活動を兼ねた副業に取り組むなら、スポットワークが有用です。
単発の派遣のような働き方なのでサロンワークと並行して取り組めるうえ、希望に沿った転職先に出会える可能性があります。
転職したものの期待していたサロンではなかったという事態も考えられますが、実際にサロンワークに参加できるスポットワークを活用すればミスマッチのリスクを抑えられます。
副業をバレにくくする方法はあるが100%ではないので注意!
自分で税金を納めたり、確定申告したりするなどで副業をバレにくくはできますが、取り組んでいる最中にスタッフや顧客に出くわす可能性があるため絶対にバレないわけではありません。
サロンに勤め続ける予定なら人間関係のトラブルを避けるために正直にオーナーに話を通し、転職が前提であれば年末調整をまたがないように上半期から取り組むようにしましょう。
ライター:ティム(美容師歴20年、現在はフリーランス)
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