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一人サロンを出店する目処は?出店費用やランニングコストについて解説

コラム

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すべての施術を自身で担い、納得できるスタイルを提供しやすく、経営のリスクを抑えられるため一人サロンを選ぶ美容師が増えています。

スタッフを雇うよりサロンの規模が小さくても出店できる点も魅力的ですが、その費用はどのくらいになるのでしょうか?

この記事では一人サロンの出店を検討している美容師に向け、出店費用やランニングコスト、踏み切るタイミングについて解説します。

 

一人サロンかスタッフを雇うかで出店費用は大きく異なる

5~6人でサロンワークを回すなら20坪前後の広さが必要になり、地域やこだわりにもよりますが1,000~1,500万円の出店資金が必要とされています。

一方、一人サロンであれば10坪以下の広さでも十分であり、開業費用も半分程度に抑えられます。

例えば、坪単価2万円、7坪のテナントで開業するなら家賃は14万円です。

テナントを借りる際には保証金と仲介手数料が必要になり、オフィスなどは家賃6ヶ月分が相場ですが、美容室は内装工事を行うため10ヶ月分を納めるケースもあります。

不動産業者に支払う仲介手数料は家賃1ヶ月分なので合計11ヶ月分、154万円が必要です。

内装はこだわるほど費用が高くなりますが、坪当たり40万円として280万円。

一人サロンならセット面とシャンプー台は各1セットで十分なので、イスと鏡で20万円、リアシャンプー30万円として、合計50万円です。

加温器15万、カラー剤1本700円×200本で合計14万円、パーマ液5種+ストレート剤2種で2万円、処理剤やシャンプーなど2万円、アイロンとコテで5万円、保険が月4,000として年間5万円とします。

出店のための費用は合計541万円になります。

 

一人サロンならスタイリストとして月売上100万円が出店の目処

一人サロンを出店する目安として、月売上100万円を突破できる実力が必要です。

なぜなら、月売上100万円に相当する客数が一人サロンの許容限界であり、想定より一人サロンに来店してもらえなかった場合にも経営を維持できる範囲内だからです。

理想は所属したサロンで担当した顧客にそのまま一人サロンへ来店してもらうことですが、現実はそれほど甘くありません。

しかし、どちらのケースも想定し対応できなければ、せっかく足を運んでくれた顧客に対して礼を欠いたり、経営が立ち行かなくなったりします。

所属したサロンの顧客にそのまま一人サロンに来店してもらえたケースと、想定より来店に至らなくても経営が維持できる理由について以下に解説します。

 

月売上100万円なら、一人でも達成できる

月売上100万円に相当する客数が来店しても、一人で対応可能です。

週休2日として月22日出勤、1日平均約4.5万円で月売上100万円を達成できます。

ホットペッパービューティーが公開するデータによると、全国の平均客単価は7,345円です。

このデータを基にすると1日約6人担当すれば売上を達成でき、一人でも対応できる客数です。

所属していたサロンで担当していた顧客がそのまま一人サロンに来店しても対応でき、足を運んでくれた顧客の期待に応えられます。

 

想定より来店に至らない場合も経営は維持できる

所属したサロンで担当した顧客に、そのまま一人サロンへ来店してもらえると経営はスムーズに軌道に乗りますが、現実は半分程度になるでしょう。

半分より下回ることが想定されるなら、その売上は所属したサロンの力によるところが大きく、独立は再検討が必要です。

顧客の半分が一人サロンにも来店してもらえるなら、月売上は50万円になります。

・家賃14万円

・材料費2万5,000円(売上の5%と想定)

・電話・ネット通信費1万円

・保険4,000円

・水道・光熱費3万円

月の経費は合計20万9,000円となり約30万円が利益として残りますが、そこから融資を受けた場合の返済と税金を支払わなければならないので、経営を維持するには月売上50万円がボーダーラインになります。

 

経営が軌道に乗った場合の求人方法

1日平均6人は計算上の設定であり、実際には土日祝日に予約が集中したり、平日は下回ったりするでしょう。

一人で対応できる範囲に予約を制限してもいいですが、人材を確保して対応できる上限客数を上げる選択肢もあります。

常勤のスタッフを求人する方法と、忙しい時だけピンポイントで人手を確保する方法について解説します。

 

常勤スタッフの求人

アシスタント一人雇う人件費が経営上問題ないなら、求人に取り組みましょう。

求人サイトには、サロン専門求人と総合求人サイトの2種類があります。

サロン専門は求人に対する反応率が高いですが、掲載費用も高い傾向にあります。

一方、総合求人は掲載費用を抑えられますが、一般職の求人情報に埋もれて反応が低いことがデメリットです。

 

ピンポイントで人手を確保する方法

予約が多い日や繁忙期のみ人手を確保する方法として「スポットバイト」が有用です。

指定する日時にスポット的に人材を募集する単発の派遣のような働き方であり、美容業界でも普及が進んでいます。

常勤のスタッフを雇用すると人件費が経営を圧迫するおそれもありますが、スポットバイトは人手が必要な時に限定されるので人件費を抑えつつ、忙しい日にも対応できます。

 

一人サロンを出店するなら月売上100万円が目安!

所属したサロンの顧客にそのまま来店してもらえても対応でき、来店に至るのが半分程度と想定しても経営を維持するためには、月売上100万円が目安です。

また、忙しくなりサロンワークが回らない事態が多くなったら、人件費を抑えつつ人手を確保できる「スポットバイト」が有用です。

美容室と美容師のマッチングに特化した「びすけっとリンク」が、スポットバイトを提供する代表的なサービスに挙げられます。

一人サロンの出店を計画する際には、スタイリストとしての月売上100万円を目安に、将来的にスポットバイトの導入も検討してみてはいかがでしょうか。

 

ライター:ティム(美容師歴20年、現在はフリーランス)

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