「予約したお客様がドタキャンして、予定より売上が下がった」
「キャンセルの連絡をもらえたら、他の予約を受けられたのに」
予約制の事業者にとって、経営にダメージを与えるドタキャンや無断キャンセル。
売上が下がるのはもちろん、従業員のモチベーションにも悪影響を与えるため対策を講じたり、未然に防ぐための仕組みを作ったりすることが重要です。
この記事ではサロンオーナーに向け、ドタキャンや無断キャンセルを防ぐための対策について解説します。
ドタキャンや無断キャンセルによって美容室が負う損失
ドタキャンや無断キャンセルによって美容室が負う損失は、その予約によって得られるはずだった売上だけではありません。
せめてキャンセルの連絡があればその時間に別の予約を受けられたかもしれませんし、予約を断ったお客様は別の美容室を利用する可能性もあるでしょう。
また、予約の時間から何分経過すればキャンセルと判断するかも難しい問題です。
予約の時間から5~10分であれば遅刻の可能性もあるため、キャンセルとみなして別の予約や予約なしのお客様を受け付ける判断基準の設定は容易ではありません。
予定が崩れてサロンワークの流れが悪くなりますし、結果、ドタキャンのために確保していた時間が無駄になるとスタッフのモチベーションの低下にもつながります。
ドタキャンによる損失は売上が下がることに加え、顧客の流出やスタッフのモチベーション低下のおそれもあります。
【ドタキャン対策①】予約確認の連絡
前日や2~3日前に取った予約を忘れる人は稀ですが、来店時に次回の予約も取ったり、2~3週間前に予約したりする場合はうっかり忘れてしまう可能性があります。
すべての予約に確認の電話やメールをするとスタッフの負担が増すので、一定期間以上前に取られた予約に絞って確認の連絡をするか、予約の確認機能が提供されているオンライン予約システムを導入するといった対策が有用です。
また、システムではなく、スタッフが電話かメールで予約の確認をする場合には言葉や文言、対象の明確化が大切です。
以下に、確認の連絡をする際の注意点について解説します。
確認の言葉や文言、時間帯には要注意
予約を覚えているのに「忘れていませんか?」といったニュアンスが伝わると、不快感を与え顧客満足度を下げてしまうおそれがあります。
予約の確認の連絡は言葉遣いや言い回しにより一層の注意を払い、不快感を与えないようにしましょう。
また、連絡する時間帯も重要です。
電話による予約確認の場合は早い時間や遅い時間、食事時などは避ける配慮が求められます。
予約確認する対象を明確化
家族や友人などのつながりのある顧客に対し、一方には予約の確認をして、もう一方には確認をしない場合には、対応に差を感じる可能性があります。
確認の連絡に対して「予約を忘れる人間に見られている」と不愉快に感じる人もいれば、手厚い対応と感じる人もいるでしょう。
- 予約を取ったのが一定期間以上前
- リピート1回目の予約
上記のように予約確認の連絡をする対象を明確化し、連絡の際にそれを伝えることで対応に差を感じさせないようにしましょう。
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【ドタキャン対策②】キャンセルの連絡が容易な手段を確保
オンライン予約システムが普及していますが、電話やホームページ、SNS、無料通話アプリからの予約も少なくありません。
キャンセルを連絡しにくいことがドタキャンやそのまま失客につながるおそれもあるので、連絡が容易な手段の確保が重要です。
キャンセルの連絡が容易な手段について、以下に解説します。
ホームページに問い合わせフォームを設置
電話のみでは営業時間外の対応が難しいため、美容室のホームページに問い合わせフォームを設置しましょう。
顧客にとって、電話でキャンセルを伝えるより心理的に楽なメリットもあります。
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SNSやアプリを活用
SNSやアプリからキャンセルを受け付ければ、管理権を持つスタッフが営業時間外でも確認・対応できます。
キャンセルや問い合わせ以外に、美容室側から情報を発信し宣伝や販促ツールとしても活用できる点がメリットです。
【ドタキャン対策③】キャンセル料の設定
ドタキャンを防ぐために、キャンセル料を設定することも有効です。
タイミングによって段階的にキャンセル料を設定すれば、早めの連絡を促す効果もあります。
キャンセル料を設定する際の注意点は、以下のとおりです。
消費者契約法を遵守
消費者契約法とは、消費者と事業者が結ぶ契約に関する法律です。
どちらか一方が不利益を被ることを防ぐための法律であり、高額なキャンセル料の請求を禁止する条項が含まれています。
条項には平均的な損害額を超えるキャンセル料の請求は無効になる旨の記載があり、予約したメニューの平均的な料金以上は請求できません。
参照元:消費者庁 消費者契約法 第九条
キャンセルポリシーの開示
キャンセルポリシーとは、キャンセルに関するルールです。
キャンセルのタイミングによっては損害賠償請求する旨や、キャンセルのタイミングによってキャンセル料が異なることなどを、予約を取るお客様に伝えます。
・無断キャンセルは予約したメニューの平均的な料金の100%を請求
・当日までのキャンセルは平均的な料金の50%を請求
・3日前までのキャンセルは料金の30%を請求
・1週間前ならキャンセル料は請求しない
・災害や感染症などのキャンセルせざるを得ない場合のルール
キャンセルのタイミングによる請求額の段階的な設定は例ですが、上記のようなキャンセルに関するルールを伝えなければならないので、口頭よりホームページや予約サイトへの掲載が推奨されます。
また口頭では、キャンセルポリシーを「言った・言わない」のトラブルにつながる可能性もありますが、お客様が確認しやすいスペースにキャンセルポリシーが掲載されていれば「知らなかった」や「聞いてなかった」を防げるでしょう。
美容室の総利用者数は減少傾向
日本の人口が減っているため、美容室の利用者数も減少傾向にあります。
ドタキャンや無断キャンセルに対策を講じつつも、美容室から足が遠のく原因にならないように十分に配慮しなければいけません。
また、経営の健全化や人材確保への取り組みも、美容業界全体が抱える課題です。
美容室の施設数自体は増え続けているものの、「美容師になる人」と「美容室に通う人」は減少しているため深刻な状況です。
「スポットバイト」などの新しい働き方への対応や、多様化するオンライン上の求人媒体を適切な活用、労働環境の改善など、課題解決に向けた取り組みが経営者に求められています。
美容師のスポットワーク・スポットバイトとは?
スポットワーク、スポットバイトは日にちと時間が指定された仕事を単発で行う働き方です。
隙間時間を有効活用しながら働け、副業として美容師をすることや、違う環境で働くことを経験しやすいといった特徴があります。
また、様々なサロンでの業務経験ができるため、多くの先輩美容師や薬剤に触れる機会が格段に増え美容師としてのスキル向上にも一役買います。
「スポットワーク」で最大限にスキルを磨くための3つのポイント
現役美容師の副業にも復職前の肩慣らしにも適した美容師のスポットワーク・スポットバイトは、びすけっとリンクで簡単に検索できます。
売上以外にも顧客やスタッフのモチベーションを守るドタキャン対策
売上の低下だけではなく、スタッフのモチベーションへの悪影響や顧客の流出を防ぐ効果もあるドタキャン対策。 しかし、対策によっては美容室から足が遠のく原因になったり、スタッフの負担が増して労働環境の悪化につながったりするため、十分な配慮が必要です。
ライター:ティム(美容師歴20年、現在はフリーランス)
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