DX(デジタルトランスフォーメーション)やIoT商品など、さまざまな業界でデジタル技術を導入した業務の効率化が推奨されています。
カットやカラー、パーマなどはデジタル技術では効率化を図れませんが、在庫や顧客情報、予約の管理などはデジタル技術の導入によって効率化が可能な業務です。
接客や売上には関係のない業務ですが、効率化を図ることによってスタッフの負担を軽減し、労働環境を改善できます。
技術の修得や接客に注力できるようになるため、間接的に利益向上も見込まれるでしょう。
この記事では、サロンの利益向上につながるデジタル技術を導入した業務効率化の方法について解説します。
デジタル技術を導入して効率化を図れる3つの業務
デジタル技術を導入して効率化を図れるサロンの業務は、下記の3つです。
- 在庫管理
- 顧客情報の管理
- 予約管理
それぞれの業務に導入できるデジタルツールについて、以下に解説します。
在庫管理
サロン向けに提供されている在庫管理システムは主に2種類あり、1つは在庫管理に特化したシステム、もう1つは予約管理やPOSレジなどと連携したシステムです。
在庫管理に特化したシステムは、オンライン発注機能や注文データを基に自動で在庫情報を更新する機能などが備わっています。
現在でもFAXによる発注が多い傾向にある美容業界ですが、オンライン発注に切り替えることで業務の効率化を図り、誤発注も防げるメリットがあります。
予約管理やPOSレジなど、さまざまな機能と連携できる在庫管理システムは、一元管理できる点がメリットです。
普及が進むキャッシュレス決済や施術前後の画像も保存できる電子カルテ、売上目標管理など、デジタル化を図れるサロン業務全般に対応しています。
顧客情報の管理
顧客情報をデジタル化することにより、保管するスペースの縮小と記録できる情報量の拡大、時間の削減が可能です。
紙媒体で顧客情報を管理すると、多くの顧客を抱えるサロンほど保管するためのスペースが必要です。
さらに、予約が入ってカルテを取り出す時間と、退店後に片付ける時間もかかるため、一つひとつは1分もかかりませんが年間では多くの時間を必要とします。
カルテを探す時間と納める時間を1分としても、一日平均来店客数10人、年間定休日72日だとすればトータルは約48.8時間となり、年間約2日間はカルテの出し入れに費やしている計算になります。
また、ロット配置は巻き方や巻き込み回数など、細かい施術情報まで記入するとより時間が必要です。
スマホやタブレットで撮影した画像を取り込める顧客管理システムであれば、ワインド後やスタイリング後の画像など、多くの情報を短時間で保存できるため業務の効率化が図れるでしょう。
予約管理
電話のみで予約を受ける場合は、営業時間外には対応できません。
一方、オンラインの予約管理システムであれば24時間対応できるため、顧客にとって便利な上、サロン側は電話応対の時間を削減できます。
また、システムによっては数日前や前日に予約の確認メールを送る機能もあり、予約忘れや無断キャンセルの軽減が期待できるでしょう。
人材確保の効率化に有用なツール
サロンオーナーや経営陣のみが対応する業務として求人活動が挙げられますが、こちらもデジタルツールを活用した効率化が推奨されます。
というのも、求職活動に取り組む美容師はオンラインの求人媒体を利用する傾向にあるため、サロン側も多様化するオンライン上の求人媒体に適応しなければ人材確保は困難だからです。
サロン専門求人サイトや総合求人サイト、転職サイト、転職エージェント、スポットバイト、派遣サイトなど、オンライン上の求人媒体は多岐にわたります。
なかでも、美容師のスポットバイトや派遣は、従来にはなかった新しい働き方でもあるため、深刻な状況が続く美容業界の人材不足の解消に有効な選択肢の1つとして期待されています。
それぞれの求人媒体の特徴を、以下に解説します。
時間効率を優先するなら求人サイトや転職エージェント
「早くスタッフを確保したい」や「サロンワーク以外の時間の確保が難しい」といった状況であれば、時間効率に優れた求人サイトや転職エージェントが適しているでしょう。
特にサロン専門求人サイトや転職エージェントはアドバイザーのサポートを受けられるサービスもあり、求める人材に絞った求人活動ができます。
ただし、掲載費用やサポート費用、成功報酬などが必要になるため、コスト面の負担が大きい求人媒体です。
コストパフォーマンスを優先するならスポットバイト
前出の求人媒体の中で費用を抑えられるのが、スポットバイトです。
サロンと美容師のマッチングに特化したサービス「びすけっとリンク」は、双方の利用料金が無料になっているため、コストパフォーマンスに優れています。
また、土日祝日や繁忙期に限定した人材確保ができるので、人件費を抑えられる効果もあるでしょう。
美容師のスポットワーク・スポットバイトとは？
スポットワーク、スポットバイトは日にちと時間が指定された仕事を単発で行う働き方です。
隙間時間を有効活用しながら働け、副業として美容師をすることや、違う環境で働くことを経験しやすいといった特徴があります。
また、様々なサロンでの業務経験ができるため、多くの先輩美容師や薬剤に触れる機会が格段に増え美容師としてのスキル向上にも一役買います。
「スポットワーク」で最大限にスキルを磨くための3つのポイント
現役美容師の副業にも復職前の肩慣らしにも適した美容師のスポットワーク・スポットバイトは、びすけっとリンクで簡単に検索できます。
デジタル技術の導入はサロンの業務効率化と人材確保にとって必要不可欠
サロンの業務において、以下の3つはデジタル技術の導入により効率化が図れます。
- 在庫管理
- 顧客情報の管理
- 予約管理
スタッフの負担軽減や練習時間の確保にもつながるので、労働環境の改善にも有用です。
また、求人活動にもオンライン上の求人媒体が必要不可欠になっており、サロンの状況や確保できる費用に適した選択ができるか否かが、厳しい人材確保の競争に打ち勝てるかを左右するでしょう。
ライター：ティム（美容師歴20年、現在はフリーランス）
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