美容室は人手不足に陥ってからでは遅い！経営危機を回避するための対策
スッタフの流出が止まらない
SNSづてにお客様も離れてしまう
どうしたら長く働いてもらえるのか知りたい！
企業にとって重要な要素の一つである人材は、その損失や流出によって経営危機に陥るケースがあります。
特に美容室のような、人と人との関わり合いが強い業種では、人材の損失が経営に与える影響は顕著です。
この記事ではサロンオーナーに向け、人手不足を防ぐ方法や、人材確保のための対策について解説します。
ライター：ティム
美容師歴20年、現在はフリーランス美容師。
サロン勤務の傍ら美容業界の昨今について執筆活動をしています。
スタッフと共に顧客も流出する
美容室において人材の損失が経営に与えるダメージが大きいのは、顧客の流出も伴うからです。
個人情報の取り扱い方や保護に関する法律が整備されましたが、インターネットやSNSが普及したため、個人間でコミュニケーションを図ることが容易になりました。
SNSを活用すれば顧客を引っ張るのは容易
SNSが普及する以前は、カルテがなければ美容室外で顧客と直接連絡する手段はありませんでした。
直接連絡先を交換することを禁止している美容室が多く、個人情報の取り扱い方も厳しくなったため、顧客の流出を防ぐ対策を講じられました。
しかし、SNSの普及により個人での情報発信が容易になり、顧客からも美容師を検索しやすくなっています。
SNS上でのコミュニケーションまで美容室が制限する権限はなく、退職する旨や転職先の情報を掲載するだけで容易に顧客を誘導できます。
利用する美容室を選ぶのは顧客
美容室が集客に費用や労力を費やしているため、SNSで容易に顧客を引っ張られると面白くないのは当然です。
しかし、利用する美容室を選ぶ権利があるのは顧客なので、SNSを介した誘導を防ぐ手段はありません。
そのため、スタッフが辞めないサロンづくりが重要になります。
スタッフの定着率向上には働き方の多様化が有用
美容業界の人手不足を解消する方法の一つとして挙げられるのが、働き方の多様化です。
さまざまな業界で生活や将来設計に合わせた働き方の多様化が進んでおり、美容室も例外ではありません。
長時間労働や平日の定休日などが生活と合わず、離職せざるを得ないケースもあります。
特に出産や育児と美容師の両立は、容易ではありません。
そのため、出産や育児を機に美容業界から離れてしまう人材は、少なくないのです。
長く働ける労働環境が求められる
終身雇用の概念が希薄な業界なため、「長く働き続けられる」ことに焦点を当てた労働環境の整備は進んでいませんでした。
今後、人口の減少により人材確保がより困難になることが予想されるので、「長く働き続けられる」ことが美容室経営において重要になるでしょう。
スタッフの定着率を上げるために押さえておくポイントは、「安定した生活」と「子育てとの両立」です。
2つのポイントについて、以下に解説します。
安定した生活
安定した生活のための制度として社会保険が挙げられますが、多くの美容室は未加入です。
個人事業者であっても5人以上雇用すると社会保険に加入しなければなりませんが、これは「法定16業種」に限った話で、美容室や飲食店などは適用外になっています。
弁護士や会計士などの士業も適用外でしたが、2022（令和4）年10月1日から適用されるようになりました。
適用業種の拡大が美容室にまで及ぶかは不明ですが、社会保険未加入の美容室が大部分を占めるからこそ、社会保険完備は求人活動の際に魅力的な武器になります。
厚生労働省年金局「被用者保険の適用事務所の範囲の見直し」
子育てとの両立
女性美容師が美容業界から離れる原因の一つとして挙げられるのが、子育てとの両立の難しさです。
土日祝日の営業、予約制のため急に休めない、就業時間が長いなどが、両立を困難にする要因として挙げられます。
子どもが小さい間は急な発熱や体調不良によって保護者が仕事を休まざるを得ないケースがありますが、顧客の予約が入っているとそう簡単にはいきません。
営業時間は夜遅くにまで及び、土日祝日に開催される保育園や学校の行事には参加しにくいでしょう。
これらの理由から子育てとの両立が難しく、美容師自体を辞めてしまうのです。
美容師と子育ての両立に向けた対策として、フレキシブルな休日の選択や短時間勤務制度が挙げられます。
子育て中の美容師をターゲットに、土日祝日に休みが取得できることを募集要項に掲載する美容室も増加傾向にあります。
また、アルバイトやパートのような短時間勤務を導入したり、子育てをサポートする制度を整備したりするなど、ライフステージが変わっても美容師を続けられるサロンづくりに取り組むことも重要です。
美容業界から離れた人材を呼び戻すため、待遇や労働環境の改善が求められており、子育てとの両立を目指したサロンづくりはこのような人材にも訴求できるでしょう。
また、美容業界に復帰するきっかけとして有用なのが「スポットバイト」です。
単発の派遣のような働き方なので、ブランクがハードルになっている人材が美容師に復帰するきっかけとしても注目されています。
スタッフが辞めないサロンづくりには「安定した生活」と「子育てとの両立」が重要
人材の損失は美容室経営において大打撃を与えるおそれがあるので、スタッフが辞めないサロンづくりが経営危機の回避につながります。
美容室で長く働き続けられるポイントとして、「安定した生活」と「子育てとの両立」が重要です。
2つのポイントを押さえ、スタッフが辞めないサロンづくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
人手不足を解消する「美容師スポットバイト・スポットワーク」
- 求人をかけても応募が集まらない
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