【2024年版】美容師国家試験とは|内容や合格率・日程など解説
美容師免許の受験資格は?
申請方法や時期はいつ?
合格率はどれくらいか知りたい!
美容師として活躍するために必要不可欠な美容師免許。
美容師免許は国家資格なので、試験を受けて合格した人のみが得られるものとなっています。
本記事では「美容師国家試験」に関する内容をわかりやすく解説しています。
美容師国家試験の日程・内容・合格率など、あらゆる疑問を解決する内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
ライター:真篭あやか
ママになったことをきっかけに、10年間の会社員生活に別れを告げフリーランスに転身。
美容・ファッション・仕事・お金…『20〜30代がリアルに気になっていること』をピックアップした最新情報を発信しています!
美容師国家試験とは?
美容師国家試験とは国家資格である“美容師免許”を取得するための試験です。
美容師は資格を持っている人だけが独占的に行うことができる職業で、この国家資格を持っている人でなければ、そもそも美容師として働くことは禁じられています。
美容師国家試験は、おおよそ下記のような日程で春期・秋期(実施時期によって夏・冬という表記もあります)で年2回開催されます。
- 春期:1月下旬~2月上旬に実技試験、3月上旬に筆記試験
- 秋期:7月下旬~8月上旬に実技試験、9月上旬に筆記試験
美容師国家試験の内容
美容師国家試験は実技試験と筆記試験があります。
実技試験は原点方式で行われ、試験内容は以下の2点。
この両方を満たすことが合格の条件です。紹介する試験内容はあくまで一例であり、第2課題は回ごとに変わります。
「衛生上の取扱試験」の減点が20点以下
「基礎的技術試験」の減点が第1課題(カッティング)・第2課題(オールウェーブセッティングまたはワインディング)ともに30点以下
これらの条件の他、実技試験では「衛生試験」も実施されます。
清潔さ・身だしなみ・用具の衛生状態や収納方法などを審査され、それぞれの項目は10~30点が持ち点。
たとえ技術面が合格でも、衛生試験で不合格となることもあるので注意しましょう。
筆記試験は全55問で、60%以上の正答率が合格基準。出題される課目は以下の通りです。
- 関係法規
- 制度及び運営管理
- 公衆衛生
- 環境衛生
- 感染症
- 衛生管理技術
- 人体の構造及び機能
- 皮膚科学
- 香粧品化学
- 文化論
- 美容技術理論
正答率はもちろんですが、この全課目において“無得点でないこと”も合格の条件になっています。
美容師国家試験の受験資格
美容師国家試験の受験資格は次のような人に与えられます。
美容師養成施設で次の課程を修了した人(H10年4月1日以降に入学した人)
- 昼間課程 2年以上
- 夜間課程 2年以上
- 通信課程 3年以上
美容師養成施設で次の課程を修了した後1年以上の実地習練を経た人(H10年3月31日以前に入学した人)
- 昼間課程 1年以上
- 夜間課程 1年4カ月以上
- 通信課程 2年以上
※平成14年3月31日までに1年以上の実地習練が終了していない人については、受験資格はありません。
理容師養成施設や美容師養成施設の一覧については、「理容師美容師試験研修センター」のホームページから確認することができます。
美容師国家試験の免除がある!
次の条件に当てはまる者は美容師国家試験が免除になります。
- 実技・筆記両方の試験を受けていて、どちらかに合格している者→合格した試験を次回免除
- すでに理容師免許を持っている者→理容技術理論を除く筆記試験を免除
万が一美容師国家試験に落ちたとしても、実技試験か筆記試験どちらかの試験に合格していれば、次回の試験で一度だけその試験が免除になります。
また、理容師免許を持っている人は、美容師免許で勉強する範囲と重複する部分があるので、その部分が免除対象となります。
美容師の免許の難易度は高い
美容師国家試験は数ある資格の中でも合格する難易度が高いといえるでしょう。
なぜなら、試験を受けるには“美容師養成施設か美容師通信課程の修了が必須”となっているからです。
しかし、実際の合格率は60〜80%程度と比較的高め。
とはいえ合格率が高いからと言って美容師国家試験の難易度が低いわけではなく、学校で知識や技術を身につけた人でも、毎年多くの不合格者が出ています。
特に実技試験では求められる技術レベルが高く、残念ながら落ちた人も少なくありません。
美容師国家試験に受かるコツは?
年に2回しかない美容師国家試験。合格するためのコツ・ポイントをまとめてみました。
- 実技試験の審査基準をよく確認しておく
- 衛生面へ配慮して試験に望む
- 筆記試験は過去問を繰り返し解く
- 試験当日は体調を整える
たとえ技術があっても審査基準を満たしていなければ合格にはなりません。
身だしなみや用具の衛生状態など衛生面への配慮も審査に含まれていますので、試験前にしっかりと確認しておきましょう。
筆記試験に関しては、繰り返し過去問を解くことが合格のカギ。
あとは、本番に自分の力を十分発揮できるよう試験当日までの体調管理を心掛けましょう。
【一覧】第49回美容師国家試験の日程
試験条件などの詳細については、毎年5月上旬と11月上旬に理容師美容師試験研修センターのホームページで公表。
また、受験願書の配布も同時期です。
第49回美容師国家試験をもとに願書受付締め切りから合格発表までの日程や内容を一覧にまとめましたので、受験の目安として参考にしてください。
日程 | 内容 | |
---|---|---|
願書受付締め切り | 令和5年11月28 日(火) | – |
実技試験 | 令和6年2月1日(木)~ | 第1課題:カッティング 第2課題:オールウェーブセッティング及び衛生上の取り扱い |
筆記試験 | 令和6年3月3日(日) | 関係法規・制度及び運営管理、 衛生管理(公衆衛生・環境衛生・感染症・衛星管理技術)、 保健(人体の構造及び機能、皮膚科学)、香粧品化学、文化論及び美容技術理論 |
合格発表 | 令和6年3月29日(金) | 理容師美容師試験研修センターホームページ |
第49回美容師国家試験について、より詳しい詳細を知りたい方は、こちらから確認できますので参考にしてください。
試験会場
美容師国家試験の試験会場は次の通り。滋賀県・高知県在住者は、実技試験のみ他の都道府県で受験しなければなりません。
実技試験 | 滋賀県と高知県を除く各都道府県 |
筆記試験 | 北海道・岩手県・宮城県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・岡山県・広島県・愛媛県・福岡県・鹿児島県・沖縄県の13都道府県 |
筆記試験の会場は、試験ごとに変更される場合もあるので、受験票をよく確認しておきましょう。
過去問
美容師国家試験の過去問は理容師美容師試験研修センターのホームページに掲載されています。
筆記試験は特に難しい問題はなく、過去問を繰り返し説いていれば概ね合格できるレベル。
ホームページには答えも掲載されているので、試験直前まで何度も解いて覚えていきましょう。
合格発表の日程
合格発表の日程は年により異なりますが、直近の日程は以下の通りでした。
第47回美容師国家試験→令和5年3月31 日(金)
第48回美容師国家試験→令和5年9月29日(金)
春の受験では、就職先の入社日が4月1日となっている新社会人の皆さんにとってはギリギリの発表となるのでドキドキですね。
ちなみに、合格通知は合格発表日に登録住所宛に発送されます。
だいたい1週間前後で届くようで、第47回の美容師国家試験の通知は4月上旬のうちに届いたそうです。
目安となる日にちになっても届かない場合は、理容師美容師試験研修センターに問い合わせて確認しましょう。
美容師国家試験の合格点と合格率
美容師国家試験は春と秋で難易度自体に差はありませんが、合格率は変わります。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
第47回 | 19,505人 | 17,266人 | 88.5% |
第46回 | 3,578人 | 2,145人 | 60.5% |
第45回 | 18,536人 | 17,104人 | 92.3% |
第44回 | 4,774人 | 2,871人 | 60.1% |
第43回 | 18,107人 | 15,502人 | 85.6% |
第42回 | 4,853人 | 2,993人 | 61.7% |
第41回 | 17,288人 | 14,709人 | 85.1% |
第40回 | 5,134人 | 2,982人 | 58.1% |
春は現役で専門学校に通学している人の受験や、前回不合格だった人が再挑戦するケースが多く、合格率も比較的高めになっています。
ちなみに、試験の合格点は筆記と実技で方式が異なります。それぞれの合格点の基準をまとめてみました。
筆記試験の合格点
筆記試験は全55問で【100点満点中60点以上が合格】となります。
マークシート方式で、しっかり勉強していれば難しい内容ではないので、計画的に取り組んでいれば問題ありません。
繰り返し過去問を解くのが一番の試験対策になります。
実技試験の合格点
実技採点は、減点方式が採用されており合格ラインは毎年変わります。
失敗や忘れ物も減点対象となり、2020年の実技試験だと【衛生上の取扱試験は減点20点以下が合格ライン】となっています。
基礎的技術試験の合格ラインは、【第1課題・第2課題共に減点30点以下】でした。
実技試験はすべての課題が合格点を満たした場合に合格となるので、バランス良く身につけていくことが重要なポイント。
特に衛生面はうっかり落とすことがないよう日頃から注意を払っておきましょう。
直近5回の合格率推移
美容師国家試験における直近5回の合格率推移を表にまとめました。
美容師国家試験は年2回(春期・秋期)実施されますが、過去5年間の合格率が85〜93%程度と春季の方が高い傾向にあります。
また、2022年の第45回では初めて合格率が90%を超えたことで注目され、今回の第47回でも88%と合格率が高くなっていました。
美容師国家試験を受験するまでの流れ
美容師国家試験を受験するためには、必要書類を提出期限までに簡易書留にてに提出する必要があります。
提出すべき必要書類は次の通りです。
必要書類 | 詳細 |
---|---|
受験願書 | 理容師美容師試験研修センターからダウンロードまたは美容専門学校で入手する |
写真 | 受験願書提出日から6か月以内に撮影縦4.5cm×横3.5cmのもの(パスポートサイズ)背景は無地の白色か明るい色髪などで顔面を覆っていないもの |
受験資格を証明する書類 | 「卒業見込証明書」または「卒業証明書」 (※在学中の学生は「卒業見込証明書」で受験して、 卒業後に「卒業証明書」を提出)前回の試験を受験していて、筆記か実技のどちらかに 合格している場合は「合格証明書」 |
受験料払込の証明書 | 郵便局で受験料を振込み、受領書またはご利用明細票が必要 |
また、受験に必要な費用は次の通りです。
実技試験及び筆記試験の両方を受験する場合・・・25,000円
試験の一部免除により実技試験のみ受験する場合・・・12,500円
試験の一部免除により筆記試験のみ受験する場合・・・12,500円
まとめ
本記事では【2023年版】美容師国家試験の日程や合格率などをわかりやすく解説しました。
これから美容師国家試験を受験する方は、本番までこの記事を読み返し、参考にしてみてください。
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